この記事はそんな人向けに書かれています。
こんにちは!カナダ生活6年目のようぺーです!今回はカナダで家を購入する時に知っておきたい制度の、HBP(Home Buyer’s Plan)について紹介していきます。
2021年12月に第一子を授かった為、我が家ではカナダで住宅の購入を検討しています。しかしながら、住宅の購入となると物件にもよりますが、高額となるのでなるべく早めに準備したいところ。
読者の方にも「カナダで住宅を購入したけれども、資金的にやや負担感がある」という考えの人もいると思います。そうした方はHome Buyer’s Planを利用することにより、金銭的な負担を軽減してくれます。
また、「自分には家の購入は自分には関係のない」と考えている人や「なんとなくだが、カナダにできるだけ長く住みたいあー」と方も知っておくと、いざ住宅を購入するとなった時も心強い制度となってくれます。
Home Buyer’s Plan(HBP)ってなに?
Home Buyer’s Planは日本語に直訳すると「住宅者向け購入者プラン」といった呼ばれかたになりますが、カナダで家を購入する場合、頭金としてRRSP(退職に向けた積立口座)の口座から最大35,000ドルを非課税で借りることが出来ます。
また、夫婦の場合はそれぞれのRRSPのアカウントから35,000ドル引き出せる為、合計で70,000ドルとなります。
主な特徴と利用可能な人の詳細
HBPを利用するためには、以下の点を満たしている必要があります。
- 過去4年以内に家を所有していない
- 自宅用での購入(別荘などは不可)
- 主たる住居として購入後1年以内に住むこと
- カナダの居住者でなければいけない
住宅を購入する人は誰でも利用できるわけではなく、まずは上記の条件を満たしている必要があります。2回目以降を購入する場合は、家の残債が残っているとHBPを再度、利用することができません。
Home Buyer’s Planのデメリットや注意点
毎年、引き出しの少なくとも1/15をRRSP口座へ返済する必要があります。例えば、最大金額の35,000ドルを引き出す場合、毎年RRSPに2,333.33ドル(月194ドル)を返済する必要となります。
ローンの返済を開始するには、返済期日または翌年の最初の60日間にRRSPに拠出する必要があります。
HRBの具体的な利用例
例えば2023年に家を購入し、頭金に充てるためにRRSPから19,500ドルを引き出す例を見てみましょう。HPBを利用した場合、最初の支払いは2年後の2025年に行われます。
ステップ1:最小年間RRSP返済額を計算する
RRSPの引き出し19,500ドル÷返済までの15年= 年間での最低返済額1,300ドル
たとえば、返済開始の2025年に最低支払額の1,300ドルを年間して返済。2026年には年間通して、8,075ドルと支払い最低額より多く返済。
ステップ2:2027年以降の返済について
RRSPの引き出し19,500ドル- RRSP返済額1,300ドル= 18,200ドル(残債)
18,200ドル – RRSPの返済8,075ドル = 10,125ドル(2027年の残債)
残債の10,125ドル÷残りの返済年数13年= 年間の返済額778.85ドル
州によって住宅購入の助成制度あり
僕の住んでいる、BC週に州の場合はさらに税金の優遇制度などもあります。この辺りは州によって変わったり、年ごとに要件が調整されていると思います。
そのため、「Buying house ●●(地域名)」などで検索をかけてみると、州の助成制度以外にも地域に関する有意義な情報が見つけやすいです。
ちなみに、BC州で家を買う場合は下記の制度などを一読しておくと良いと思いますよ。
関連記事:Tips on Buying and Selling a Home
ようぺーの家の購入資金について
将来的には2BR〜3BRの住宅の購入を考えているため、HBP活用するかもしれません。ただ、現在はあまりRRSPにお金を拠出していないので、まずは定期的に拠出していく必要があります。
ただ、今のところは「うーん、HBPの使用はどうしようかなー」と二の足を踏んでいる状態です。
あまり前向きになれない理由
- RRSPに対して複利を効かせられない
- 返済義務が重荷になりそう
非課税メリットはありますが、最大の35,000ドルをRRSPから引き出した場合、毎年RRSPに2,333.33ドル(月194ドル)を返済する必要となります。夫婦の場合は70,000ドルが引き出せますが、年間4,666.66ドル(月388ドル)となる
さらに、RRSPから引き出すことによって、老後資金に複利が効かせられなくなることも懸念しています。複利を利かすために早めに、一回取り崩すのは結構もったいない。
また、そもそもの返済計画を考えておかないとちょっときつくなりそうかなーと感じるのが正直なところ。
銀行から借入した場合、「銀行へのローンの返済+RRSPへの返済」といったダブルパンチとなる時期があるので、税制メリットを受けられなかったとしても頭金の部分はキャッシュで用意した方が、精神的にも良いのかなーと僕の性格や運用状況を考えると、懸命かなとおもっています。
まとめ
Home Buyer’s Planを利用する事によりRRSPから非課税で頭金を準備出来るので、住宅の購入を考えている人は制度の利用を検討してみる価値はあると思います。
特に高所得でRRSPへ毎年、ある程度の拠出が出来ている人は積極的に利用する価値は高いです。
現在の僕はあまり積極的に利用は考えていませんが、それはRRSPへの拠出を行っていないのと返済を懸念しているためです。でも、こうした事情をあまり考慮しなくて良い場合は、積極的に利用してみると、将来的に手元に残る資産が増えるのは間違いないです。
2021年以降で北米のインフレが特に加速しているからこそ、住宅や教育資金など金額の大きいものは出来る限り早めに備えて、家計への負担を減らしていければなと思います。
ぼくのように、現在カナダで子育てをしている方は最大で7,200ドルの補助金が受け取れるRESPを合わせて活用してみると良いですよ。
RRSPについてはコチラの記事で詳しく紹介しています。